「分詞」を簡単に解説。例文・問題で現在分詞・過去分詞の基礎を定着♪

two people英語ペラペラへの文法

分詞とは

分詞には「現在分詞」と「過去分詞」の2種類があります。現在分詞はたとえば進行形の文法で、過去分詞は受動態の文法で使われますね。なお、分詞の名前には「現在」・「過去」と入っていますが、それぞれの分詞が文の時制を決めることはありません。

種類意味その例
現在分詞
(動詞+ing)
・~している・a standing man
(立っている男)
a boy being mad
(怒っている少年)
過去分詞
(動詞+ed)
・(受動)
~される
・(完了)

~された
spoken English
(話される英語)
fame got by him
(彼が得た名声)
※現在分詞、過去分詞の形には、例外もある。
※赤字が現在分詞、青字は過去分詞。

現在分詞、過去分詞は文の時制に影響しません。例えば「The standing man is/was my lover.」には現在分詞が含まれますが、文の時制は「動詞(ここではbe動詞)」が決めます。ほかにも「I get/got spoken English.」でも同じことが言えますね。

何故、分詞の理解が必要か

分詞は動詞と似た形をしていますが、動詞ではありません。分詞が分詞であると見抜けなければ、文型を見抜くこともできず、当然英文を理解することもできません。だからこそ、動詞に似た分詞を見たときにそれが分詞であると見抜き、文構造を把握できなくてはならないのです。

◆一見、複雑に見える英文

以下の文は、動詞に近い形をしている単語(赤字)を複数含んでいます。どれが分詞でどれが動詞かを見抜くことができますか?答えと訳は、記事の最後で♪

The man standing in front of her is not liked by her.

Watching the movie alone will make me scared.

分詞学習で一番重要なのは、形容詞となって名詞を修飾する分詞の使い方をマスターすること。分詞を使って名詞を修飾できるようになれば、自然に分詞を分詞と見抜けるようになります。以下の内容を学習してから、確認クイズで反復練習しましょう!

以降では、現在分詞と過去分詞をそれぞれ個別に学習していきます。まずは現在分詞を理解し、次に過去分詞に進みましょう!では、レッツゴー

detective

現在分詞の役割

現在分詞には、大別して「形容詞」になる、「補語」になる、「進行形」を作るという3つの役割があります。それぞれの役割を以下で解説していきます!どの用法も覚えておくべきですが、一番大切なのは最初に紹介する「形容詞」になる現在分詞です!

役割1 : 形容詞になる現在分詞

現在分詞を形容詞として使う場合、「~している」という進行中の意味を持つ形容詞になります。また、現在分詞は「動詞+ing」の形で作られるため、「-ing 化」する動詞次第で具体的な意味は異なります。それでは以下で、例を見てみましょう

形と意味その例
動詞+ing
(~している)
・a rising sun
(登っている太陽=朝日)
・a man playing the guitar
(ギターを演奏している男)
※現在分詞の形には変則パターンもある。
※赤字が現在分詞、青字が名詞。

赤字が現在分詞(動詞+ing)で形容詞の働きをして、青字の名詞を修飾しています。ご覧いただければ分かるように、現在分詞は名詞の前にも後ろにもつくのが特徴。分詞をどこに置くべきかは、現在分詞が作る修飾句の長さ次第です。具体例を見てみましょう!

名詞の前につく「現在分詞」

現在分詞が単独で名詞を修飾するとき、現在分詞は名詞の前に置きます。

形と意味その例
動詞+ing
(~している)
・a rising sun
(登っている太陽=朝日)
a sleeping baby

(眠っている赤ちゃん)
a crying girl

(泣いている女の子)
a running cat

(走っている猫)
a shouting guy
(叫んでいる男)
※赤字が現在分詞、青字が名詞

名詞の後につく「現在分詞」

現在分詞が他の単語と組み合わさって名詞を修飾するとき、現在分詞は名詞の後ろに置きます。以下の例では現在分詞が作る修飾句は、赤線で表示しています。

形と意味その例
動詞+ing
(~している)
a singer singing on the stage
(ステージで歌っている歌手)
a pitcher pitching a no-hitter

(無安打投球をしている投手)
a shop selling the item
(その機器を売っている店)
a cat chasing a rat

(鼠を追いかけている猫)
a rat making fun of a cat

(猫をからかっている鼠)
※赤字が現在分詞、青字が名詞
concert

役割2:補語になる現在分詞

現在分詞は形容詞になれるため、補語になることもできます。この用法で用いられる場合、動詞は何らかの動作を表し、現在分詞はその動作がどの様な状態で行われたかを補足します。

形と意味その例
動詞+ing
(~している)
He kept believing in her.
(彼は彼女を信頼し続けていた)

She stood zoning out.
(彼女はボーっと立っていた)
He came swearing.

(彼は悪態をつきながら来た)
The boy lay crying loud.

(少年は泣きながら横になっていた)
※この用法で使われる動詞(現在分詞とペアになる動詞)は、例えば「stand」「come」「keep」「remain」「lie」などがある。
※赤字が現在分詞

なお、この用法の現在分詞は補語ではなく分詞構文であるとも考えられます。私としては分詞構文と考える方が理解しやすい気もしますが、多くの文法書ではこの用法を補語として扱っていますね。ただ、大切なのは文法的解説の議論ではなく、この用法を覚えることです。

この用法は、特定の動詞の後に「現在分詞(動詞のing形)」が付くとその様態を説明できる、と覚えましょう!分詞構文は、以下の記事で詳しく解説します♪

役割3 : 「進行形」を作る

現在分詞「動詞の-ing形」は、進行形「be動詞+現在分詞」を作る際にも使われます。なお、現在分詞は現在進行形のみならず過去進行形を作る際にも使われます。その名称から誤解されがちですが、現在分詞に時制は含まれていないからですね。

名称その例
動詞+ing
(~している)
He is playing tennis now.
(彼は今テニスをしている)
He was playing tennis then.

(彼はその時テニスをしていた)
They are singing the song.

(彼らはその歌を歌っている)
They were singing the song.

(彼らはその歌を歌っていた)
※進行形の時制を決めるのは「be動詞」。現在分詞には時制を決める機能はない。
※赤字が現在分詞

現在分詞と動名詞の違い

動名詞も「-ing」を取るため、現在分詞と紛らわしです。動名詞を見極めるためには、動名詞とペアになる動詞(例:like)を覚えることが第一で、その動詞の直後にあれば基本的に動名詞と言えます。ただし、例外はあるので、文意を確認する必要はあります。

また、動名詞は文頭に立って主語を作ることもあります、この場合は、混乱してしまう方もいるかもしれません。動名詞は「~すること」を意味する名詞を、現在分詞は「~している」という形容詞をつくるという役割の違いをしっかり理解しましょう。

種類形と意味その例
現在分詞
(形容詞的)
動詞+ing
(~している)
・A crying baby was there.
(泣いている赤ちゃんがそこにいた)
・A man
standing in the rain saw me.

(雨の中で立っていた男は私を見た)
Having been in the rain, I caught a cold.
(雨の中にいたので、風邪をひいてしまった)
・I like shining jewelry.
(私はキラキラした宝石が好きです)
動名詞
(名詞的)
動詞+ing
(~すること)
I like singing.
(私は歌うことが好きです)
Reading books is fun.
(読書するのは楽しい)
Singing in karaoke is fun.
(カラオケで歌うのは楽しい)
I started loving her.
(私は彼女を愛し始めました)
※現在分詞は補語になることもあるが、補語になる場合はペアになる動詞を目印に考えよう。
※現在分詞の3つ目は例外(分詞構文)。文頭に立つ場合は、基本的にコンマがつく。詳細は別記事で。
※赤字が現在分詞、青字は動名詞。

「-ing」が現在分詞の場合、名詞の前後で「~している」という形容詞の働きをします。一方、「-ing」が動名詞の場合、「~すること」という名詞を作り主語や動詞の目的語になります。見極めには、近くに名詞があるかや、意味的にどちらが適切かを判断材料にしましょう。

rain and fun

過去分詞の役割

過去分詞にも、大別して「形容詞」になる、「補語」になる、「受動態」を作るという3つの役割があります。以下では、それぞれの役割を見ていきましょう。こちらも、形容詞になる過去分詞の使い方をしっかりと理解することが最も重要です!

役割1:形容詞になる過去分詞

過去分詞を形容詞として使う場合、「~される / た」という受動態の意味を持つ形容詞になります。過去分詞は「動詞+ed」の形で作られるため、「-ed 化」する動詞次第で具体的な意味は異なります。それでは以下で、例を見てみましょう

形と意味その例
動詞+ed
(~される)
(~された)
・a boiled egg
(ゆでられた卵=ゆで卵)
・a watch given by her
(彼女から与えられた時計)
※過去分詞の形には例外もある。
※赤字が過去分詞、青字が名詞

赤字が過去分詞(動詞+ed)で形容詞の働きをして、青字の名詞を修飾しています。過去分詞も現在分詞と同じように、修飾する名詞の前にも後ろにもつくことができます。適切な置場所は現在分詞と同じく、過去分詞が作る修飾句の長さによります。

名詞の前につく過去分詞

過去分詞が単独で名詞を修飾するとき、過去分詞は名詞の前に置きます。

形と意味その例
動詞+ed
(~される)
(~された)
・an elected person
(選出された人)
・a burnt wood

(燃やされた木材)
a abandoned building
(放棄された建物)
a broken car

(壊れた車)
a opened window

(開かれた窓)
※赤字が過去分詞、青字が名詞
※過去分詞の多くは、形容詞と見ることもできる

名詞の後ろにつく過去分詞

過去分詞が他の単語と組み合わさって名詞を修飾するとき、過去分詞は名詞の後ろに置きます。以下の例では過去分詞が作る修飾句は、赤線で表示しています。

形と意味その例
動詞+ed
(~される)
(~された)
・a lady elected as the mayor
(市長として選出された女性)
wood burnt in a blaze

(燃やされた木材)
a home sold years ago

(数年前に売られた家)
a title got by John

(ジョンに獲得されたタイトル)
a car broken out of the blue
(突然故障した車)
※過去分詞の形には例外もある。ここでは「「burnt」と「broken」。
car

役割2:補語になる過去分詞

現在分詞は形容詞になれるため、補語になることもできます。この用法では、過去分詞は主語の状態や感覚を表す動詞とペアになって使われます。なお、この用法で過去分詞とペアになる動詞の数は多くないので、実際に使いつつ覚えておくよいでしょう。

形と意味その例
動詞+ed
(~される)
(~された)
She looks surprised.
(彼女は驚いているようだった)
He seems excited.

(彼は興奮しているようだった)
He felt motivated.

(彼はやる気を感じた)
The window remained opened.

(その窓は開けられたままだった)
※この用法で使われる動詞は、例えば「look」「seem」「feel」「remain」などがある。

使う頻度の高い過去分詞は、形容詞として捉えられることも(例:「interested」)。ただし、英語を身につけるうえでは、その「-ed」で終わる単語の意味が分かればOKです。学習者の立場では、文法上の議論は気にしなくてよいでしょう。

役割3:受動態を作る

過去分詞「動詞+ed」は、受動態を作る際にも使われます。受動態の基本「be動詞+過去分詞」の形を使うと、状態・動作の受動態を作れます。なお、動詞「get」や「become」を使った「get(become) + 過去分詞」でも動作の受動態を作れます。

受動態の形と意味例文
be動詞
過去分詞
(される、された)
She was surprised by him.
(彼女は彼に驚かされた)
He was moved by her.

(彼は彼女に心動かされた)
He was held by her.
(彼は彼女に抱きしめられた)
The window was opened.

(その窓は開けられた)
get(become)
過去分詞
(される、された)
She got surprised by him.
(彼女は彼に驚かされた)
He got moved by her.

(彼は彼女に心動かされた)
He got held by her.

(彼は彼女に抱きしめられた)
The window got opened.

(その窓は開けられた)
※ 表内の「got」は全て「became」に入れ替え可能。

「状態・動作」という言葉はまどろっこしいので、「その状態に変化する」という意味がある時は受動態でも「get」と「become」を使えるという理解でよいでしょう。「get」や「become」を使うことで変化が強調されるので、とても便利な表現ですよ!

door

補足: 「exciting」と「excited」

英語にさほど慣れ親しんでいない方は、例えば「exciting」と「excited」の使い分けに苦労することがあるかもしれません。現在分詞と過去分詞を適切に使い分けるには、どうすればよいでしょうか。以下に、私の中にある感覚を言語化してみます。

「-ing」は働きかけるもの

「-ing」系の現在分詞(または形容詞)は、「周りを変える」もの。現在分詞は能動的な意味を持ち、自ら能動的に動いて周囲を変えるのです。例えば「interesting」で名詞を形容すれば、その名詞は「周囲に面白いと思わせる力」を持っていることになります。

名称イメージ受動態の例
-ing周りを
~にする
He is exciting.
(彼は刺激的な人だ)
He is interesting.

(彼は興味深い人だ)
She is boring.
彼女はつまらない人だ)
-ed自分は~だHe is excited.
(彼は興奮していた)
He is interested.

(彼は興味を持たれていた)
She is bored.
(彼女は退屈していた)
※英語に慣れてくれば、どちらを使えばいいかで迷うことはなくなるのでご心配なく。

-ing形=周りを変える」を覚えるには、「The book is interesting」のような簡単な例文を覚えておき、都度その意味を考えるのがおススメ。話者がその本を面白いと思っているからこそこの文が生まれるため、「-ing」は周りを変えていると言えます。

上記を覚えていれば、「-ing(現在分詞形)」と「ed(過去分詞形)」の2つを持つ形容詞の使い分けに悩むことはなくなります。形容したい名詞が周りに影響を与えるという意味にしたいなら「-ing」を、そうでなければ「ed」を使えばOKです。

cat

確認クイズに挑戦

それでは、現在分詞と過去分詞の理解を試す確認クイズに挑戦しましょう!名詞を修飾する分詞を作れるようになれば、動詞に擬態する分詞を分詞と見抜けるでしょう。そうすれば、文型で混乱することもなくなりますから、以下で繰り返し練習してください!

答え: a boy playing tennis

作りたい単語は「テニスをしている」という修飾表現と「少年」という名詞に分けることができる。「テニスをしている」などと言う具体的状況を表す一語の形容詞は存在しないが、動詞を形容詞の様に使える現在分詞を用いればこの内容を表現できる。

現在分詞で名詞を修飾するときは、現在分詞単独で用いるならば名詞の前、複数の単語を組み合わせて修飾句を作るならば名詞の後ろに置く。今回は「テニスをしている」なので「playing tennis」が修飾句(複数)。よって、名詞の後ろに置いて「a boy playing tennis」を得る。

答え:a runing cat

作りたい単語は「走っている」という修飾句と「ネコ」という名詞に分けられる。現在分詞で動詞をing化すると、「動詞している」という意味の修飾語句を作ることができるので「running」とすれば「走っている」という意味の形容詞を作れる。単独の現在分詞は名詞の前に出るので、正答の「a running cat」を得る。

答え:a letter sent two days ago

作りたい単語は「①二日前に送られた」という修飾句と「②手紙」という名詞に分けられる。①を作るため、動詞を形容詞のように変化させる分詞を使う。「動詞している」を表すなら現在分詞、「動詞される、された」を表すならば過去分詞を用いる。ここでは、「された」の意味を持つ過去分詞を用いるのが適切。

「二日前に送られた」を分詞で表現すると「sent two days ago」となる。この修飾句は複数の単語からできているので、名詞を修飾するときは名詞の後ろにつく。よって正答「a letter sent two days ago」を得る。

答え:a taught lesson

作りたい単語は「教えられた」という修飾句と「教訓」という名詞に分けられる。「教える」を意味する動詞を現在分詞にすれば「教えている」になるが、今回の文意には適さない。

一方、過去分詞には「動詞される(受け身)、された(完了)」という意味があるので、過去分詞を用いることで「教えられた」という意味を作れる。単独で名詞を修飾する際は、過去分詞は名詞の前に出る。よって、正答「a taught lesson」を得る。

答え:The girl singing on the stage is Haruka.

まずは、「①ステージで歌っているその女の子」という名詞を作ろう。この名詞は「②ステージで歌っている」という修飾句と「③その女の子」という名詞に分けることができる。②は、動詞を-ing化して「動詞している」という意味を作れる現在分詞を使えば表現できる。

そこで、「sing(歌う)」を現在分詞化して「singing」を得る。今回は「ステージの上で」という追加表現が必要なので、現在分詞に単語を加えて「②singing on the stage(ステージで歌っている)」という修飾句を作った。

必要な修飾句(②)は出来たので、次はこれを名詞(③)にくっつける。分詞が名詞を修飾するとき、単独ならば名詞の前、他の単語と一緒に2語以上の修飾句を作っている場合は名詞の後ろにつく。②は複数単語からできているので名詞の後ろにつけて「①ステージで歌っているその女の子」=「①The girl singing on the stage」ができた。

あとは、「①はハルカです」という文を作ればよいが、これは「① be動詞 ハルカ」と表せる。主語の①は三人称単数で時制は現在なので、使うべき「be動詞」は「is」。よって「The girl singing on the stage is Haruka.」を得る。

答え:My wallet stolen last night was found by the police.

まずは「①昨晩盗まれた私の財布」という名詞を作ろう。①は「②昨晩盗まれた」という修飾句と「③私の財布(my wallet)」に分割できる。②に注目すると「盗まれた」という言葉があるので、動詞を形容詞化する分詞でこの表現を作れそうだと気づこう。

「盗まれた」は受動態と完了の意味を含んでいるので、過去分詞によって表現できると分かる。よって、②は「stolen last night」と表現できる。②は複数語句からできているので、修飾時は名詞(③)の後ろに付けて「①my wallet stolen last night」ができた。

後は「④:①は警察によって発見された」という文章を作ればよく、この文は過去受動態(be動詞+過去分詞)。主語「①my wallet…」は三人称単数なので、使うべき「be動詞」は「was」。よって、「My wallet stolen last night was found by the police」を得る。

答え:I like the boy playing baseball in the park.

まずは、「①その公園で野球をしている少年」を作ろう。これは「②その公園で野球をしている」と「③少年」に分割できる。②を作るためには、「動詞をしている」という意味を作れる現在分詞を用いればよく、「playing baseball in the park」となる。

この修飾句は複数の単語からなっているため、修飾時は名詞の後ろにつける。よって、「①The boy playing baseball in the park」を得る。後は、「私は①が好きです」という単純な文を作ればよいので、「I like the boy playing baseball in the park.」を得る

答え:The young man invited to my birthday party is very kind to me.

まずは「①私の誕生パーティに招かれたその青年」を作ろう。この語句は「②私の誕生パーティに招かれた」という修飾句と「③その青年」という名詞に分割できる。「招かれた」という受動・完了の意味を含んだ形容詞を作るためには、過去分詞を用いればよい。

よって「invite(招く)」を過去分詞化して必要語句を追加し「invited to my birthday party」を得る。この修飾句は複数語句からなるので、名詞(③)を修飾するときは名詞(③)の後ろにつく。よって「①The young man invited to my birthday party」を得る。

後は、「①は私にとても親切です」という単純な文を作ればよい。①は三人称単数で時制は現在なので、使うべき「be動詞」は「is」。よって正答「The young man invited to the pary is very kind to me.」を得る。

答え:The man talking to himself is fixing the broken toy now.

「①独り言を言っているその男」と「②壊れた玩具」はそれぞれ分詞を使って表現できる。①は「~している」が含まれるので現在分詞を用いて「the man talking to himself」となる。一方②は、「壊れた」という受動・完了の意味が含まれているので過去分詞を用いて「The broken toy」と表現する(「broken」は一語なので、名詞の前に出る)。

後は「①は今、②を修理している所です」という現在進行形の文を作ればよい。主語となる①は三人称単数、時制は現在なので使うべき「be動詞」は「is」。よって正答「The man talking to himself is fixing the broken toy now.」を得る。

答え:She looked surprised.

知覚動詞「look」は後ろに分詞(現在分詞または過去分詞)を伴って「~のように見える」という意味を表すことができる。今回は「彼女の様子」を表したい。後ろに置く候補は「surprised」と「surprising」の二つだが、どちらを使うのが正しいだろうか。

人の状態を表す際には「surprising/surprised」のどちらも使うことができるが、意味が異なる。例えば「She is A」のAに現在分詞(surprising)が入れば、彼女は周りを驚かせるような人間だということになる。表現したいのはそういうことではないので、過去分詞が正しいと分かる。

過去分詞を「look」の後ろに置いて、「she looked surprised.」を得る。なお、例えば「そのギミックは面白そうに見える」を表したい場合は「The gimmick looks interesting.」と言える(そのギミックには周りを驚かせる力がある、という意味)。あくまで、どんな意味を表したいかによって、適切な分詞を選べるように練習しておこう。

答え:I got (became) encouraged by his words.

作りたい文は「~された」という受動態を含む文。問題制限で「be動詞」を使えないので、代わりに「get/become」のいずれかを用いて受動態を作る。私の英語経験から言うと「get」を使う方が一般的だと感じるので、今回は「get」を用いることとした。

受動態は「get + 過去分詞」で表されるが、今回は時制が過去なので「got + 過去分詞」となる。後は普通に受動態の文を作り「I got encouraged by his words.」を得る。当然、「got」の代わりに「became」を用いても構わない。

答え:The boy being scolded by the teacher over there is my son.

現在分詞を使って、進行中の受動態を表す形容詞を作れる。その作り方は「名詞+being + 過去分詞」である。「叱られている」という現在進行形の意味を含んだ受動態を作ると、「The boy being scolded by the teacher over there」となる。後は「AはBです」という単純な文を作ればよいので「The boy being scolded by the teacher is my son.」を得る。

なお、この「名詞+being+過去分詞」を使った表現を考えてみると、例えば「a car being repaired(修理されている車)」、「a video game being played(遊ばれているゲーム)」、「a song being listened to by you(君に聴かれている歌)」、「a case being investigated(調査されている事件))」など沢山考えられる。自分でも色々考えてみよう。

※この分詞は動名詞とする解説もあるかもしれない。ただ文法上の分類はともかく、この方法で進行中の受動態を表せることは間違いないので、表現の仕方は覚えておこう。

答え:The man standing over there works for the company selling used cars.

「①あそこで立っている男性」は、「②あそこで立っている」と「③男性」に分けられる。②は「~している」を含むので現在分詞を使って表現でき、「②standing over there」となる。これを③にくっつける場合は、②は複数語句からなるので後ろに付ける。よって「① The man standing over there (あそこで立っている男性)」を得る。

また、中古車は「使われた車」という意味なので、過去分詞を使い「used car」と表現可。売り物の中古車は複数あるのが普通なので複数形にして「used cars」としておく。また、「中古車を売っている会社」は「中古車を売っている」と「会社」に分割できる。

「中古車を売っている」は「~している」を含むので現在分詞を用いて「selling used cars」と表現できる。これは複数語句からできているので名詞(会社)を修飾する時は後ろにつけ、「④ the company selling used cars」となる。

また、「AはBのために働く」は「A work for B」と表せる。そこで①と④を使って正答、「The man standing over there works for the company selling used cars.」を得る。

答え:Do you know the cute girl playing the guitar on the stage?

「ギターを弾いている」は「動詞している」を表す現在分詞を使えば表現できる。そこで、現在分詞を用いて「playing the guitar on the stage(ステージ上でギターを弾いている)」という修飾語句を作った。これを名詞にくっつける場合は、名詞の後ろに付ける。

よって「The cute girl playing the guitar on the stage(ステージ上でギターを弾いている女性)」を得た。後は「貴方は~を知っていますか?」という疑問文を作ればよい。これで正答、「Do you know the cute girl playing the guitar on the stage?」を得る。

答え:The watch given by her is my favorite.

あえて日本語訳を少し分かりにくくしたが、ここでの「彼女から貰った」は「①彼女によって贈られた」と言い換え可。よって、「あげる・贈る」」を意味する「give」の過去分詞「given」を使えば「①given by her」を作れる。この複数語句からなる修飾句を名詞につけるときは、ルールによって後ろに付ける。

よって「彼女から貰ったその時計」は「The watch given by her」となる。後は、これがお気に入りであることを示す「A is my favorite.」という単純な文を作ればよく、正答「The watch given by her is my favorite.」を得る。

答え:Who the heck is the guy being stared at that passionately by her?

クイズが長くなったので、最後に変な文を付けたくなった。この文は正解できなくてよい。というか、思い付きでつけた変な修飾語が付いているので、この通りの文章を作れるはずがない。長いクイズ挑戦の最後に用意された、変な味のデザートとでも思ってほしい(笑)

「the heck」は口語で使われる表現で「who/what」などの疑問詞の後について、質問の意味を強めたりできる。同じような表現に「the hell」やFワードなどがあるが、禁句に近いそれらとは違い「heck」はある程度の多くの場面で許容される表現。

また、副詞の前に「that」が付いているが、これも副詞を強める強意表現。今回は「passionately(熱烈に)」なので、「that passionately」で「あれほどに熱烈に」などとなる。自分が好きな女性の視線を奪っている男性に嫉妬して苛立つ感情を表現してみた。

本筋に戻ると「彼女に見つめられている」は分詞を使った現在進行中の受動態で「名詞+being+過去分詞」と表せる。「見つめる」は「stare at」で表せるので、「彼女にあれほど熱心に見つめられている男」は「 ①the guy being stared at that passionately by her」と表せる。

あとは、「①は誰なんだ?」という文を作ればよく、その意味の英文は「who is ①?」になるが、疑問詞の後に「the heck」を入れて強意表現を作る。これらのことから「Who the heck is the guy being stared at that passionately by her?」となる。

※「the heck」もこの用法の「that」も、わざわざ英作文などで使うべきものではない。カジュアルな英会話をするときなどには、表現力を上げてくれるので使ってみるのも良い。

さいごに

分詞を見極める練習は、英語をスラスラ理解できるようになるために非常に有益。そのため、いつもよりもかなり多めに問題を用意しています。繰り返し練習して、分詞がスラスラ分かる日を目指してください。なお、冒頭の問題の回答は以下に示しておきます♪

◆冒頭の問題の答え

青色で示したのが現在分詞、緑色が過去分詞、赤色が動詞です。確認クイズの内容をしっかり理解出来たなら、こちらも正解できるかと思います。簡単に理解できるようになるまで、何度も練習してくださいね。継続は力なり、ですよ♪

The man standing in front of her is not liked by her.
(彼女の前に立っているその男は、彼女に好かれていない)

・Watching the movie alone will make me scared.
(一人で映画を見ることは、僕を怖がらせるだろう)

※「watching」は動名詞で「~を見ること」を表す。不定詞「to watch」と入れ替え可能

こんな人が書きました
えいすき

英語に強い興味を持ち英語で遊んでいるうちに、専用対策なしでTOEIC940点を取得。過去に英語塾講師経験があるほか、オンライン英会話にも講師として登録している。オーストラリアへのワーキングホリデー経験のほか、民間企業での会長秘書として海外連絡担当経験もあり。自身の英語力は中上級を自認。

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