不定詞の名詞的用法を、豊富な例文と練習問題で解説。目指せ、不定詞マスター!

eya catch英語ペラペラへの文法

不定詞とは

不定詞は準動詞の一種。動詞に準じるという言葉からも分かるように、不定詞は動詞に準じる働きを、つまり動詞と似た働き(詳しくは後述)ができます。不定詞は「 to + 動詞の原形」からなり、名詞的用法、形容詞的用法、そして副詞的用法の3つの用法を持ちます。

◆不定詞とは

・動詞に似た働きが出来る英語文法の一つで、「to + 動詞の原形」からなる

動詞の意味を保ったまま、別の役割を果たせる

・不定詞の用法には「名詞的用法」「副詞的用法」「形容詞的用法」がある

この記事では、「不定詞の名詞的用法」を勉強します。学習塾講師の経験を活かして解説しますよ!なお、その他の用法は以下の記事で詳しく扱っています♪

不定詞を否定する場合

不定詞を否定する場合、「not」を不定詞の前に置いて「not + to + 動詞の原形」という形をとります。文全体を否定する場合は、不定詞だけを否定したときと意味が変わります。

◆不定詞の否定

不定詞を否定するためには、動詞の直前に「not」または「never」を置きます。今の時点では文の作り方は分からなくてよいので、不定詞を否定する方法と、否定語「not」を入れる場所によって文章全体の意味が変わるということだけを覚えておいてください♪

▼不定詞を否定する方法(青字が不定詞)

To say something is important.(何か言うことが大事です)

 → Not to say anything is important. (何も言わないことが大事です)

▼否定場所で意味が変わる(「not」が否定する部分が赤下線)

I asked her to go out with my friend.(僕は彼女に自分の友達とデートするよう頼んだ)

→ I didn’t ask her to go out with my friend. (私は彼女に友達とデートするよう頼まなかった)

→ I asked her not to go out with my friend.(私は彼女に友達とデートしないように頼んだ)

▼不定詞を否定できない動詞も(例:「want」)

〇 I want her to be with me.(私は彼女に傍にいて欲しい)

〇 I don’t want her to be with me anymore.(私はもう彼女と一緒にいたくない)

× I want her not to be with me anymore.(文法的にNG)

watching

不定詞の名詞的用法

ここからは、不定詞の名詞的用法について学習していきましょう。初心者の方でも理解しやすいよう、丁寧に説明していきます。不定詞をマスターすればテスト等での高得点はもちろん、その先にある英語ペラペラを話せる自分にもグッと近づけます。頑張っていきましょう!

そもそも、名詞には何ができるのか?

名詞的用法の理解を定着させるために、まずは名詞が文中でどんな働きができるかを確認します。なお、以降では英語の5文型の知識を前提としています。文型理解があいまいな方は、以下に5文型の解説記事リンクを張っておきますので、そちらの内容もチェックしてみてくださいね♪

◆名詞が持つ3つの働き

「Ken」という名詞が文中を移動し、それぞれ「S」「C」「O」の役割を担っています。

Ken is kind.(ケンは優しい)(S V C)

That man is Ken. (あの男性がケンだ)(S V C

Rin likes Ken.(リンはケンが好きだ)(S V O

「Ken」という名詞は、1文目では文の先頭に立って主語を作り、2文目では「That man」という主語とイコールで結ばれ補語となり、3文目では他動詞「like」の目的語になっています。このことから、名詞は文の中で「主語」、「補語」、「目的語」になることができると言えます。

動詞を名詞にする魔法=不定詞

先述した通り、不定詞は「to + 動詞の原形」という形で構成されています。動詞は通常なら動詞としてしか扱えませんが、不定詞を用いると名詞の様に扱うことができます。これが不定詞の名詞的用法であり、名詞的用法の不定詞は文中で主語、補語、目的語として機能します。

◆不定詞で動詞を名詞化

× I want play tennis. (「S V V O」または「 S V 名詞 名詞」 で成立しない)

I want to play tennis. (S V O」で第3文型が成立している)

 赤色下線の部分が不定詞の働きによって名詞となり、目的語Oの働きをしている。

一つ目の文では「want」と「play」がともに動詞とも取れます。英語では、原則的に1文の中に1つの動詞を取るため、この文は文法的に成立しません。しかし、次文では「to play tennis」が不定詞の名詞的用法で「want」の目的語となったため、第3文型(SVO)が成立しています。

名詞的用法の訳し方

不定詞の名詞的用法は、基本的に「~すること」と訳します。「~する」の部分は、名詞化する動詞で変わります。例えば「like」なら「好むこと」ですね。また、他動詞を名詞化する際は、他動詞の目的語を含めた訳を忘れずに。なお、不定詞は自動詞、他動詞ともに使えますよ。

◆名詞的用法の訳し方

名詞的用法は、(当てはまらない場合もありますが)「~すること」と訳すのが基本です。また、不定詞の否定は「not + to + 不定詞」の形を取り、「~しないこと」の意になります。なお、名詞化した不定詞を主語とする場合、不定詞は三人称単数として扱います。

▼自動詞(~する)の場合

to stand up(立つこと)

to come(来ること)

not to bloom(咲かないこと)

▼他動詞(~を~する)の場合

to like tennis (テニスを好むこと)

to understand English (英語を理解すること)

not to speak English(英語を話さないこと)

▼三人称単数として働く不定詞

To be sincere matters. (誠実でいることは重要だ)

 ※SVの第1文型。主語になっている不定詞(赤下線部分)は三人称なので、「matters」となる

break time

不定詞で使われやすい動詞

不定詞を後ろに取る動詞は無数にありますが、中でも超頻出の単語は以下のようなものがあります。なお、動名詞でほぼ同じ意味を作れる場合は動名詞の列に〇、動名詞を取れるが意味が変わるものは▲、動名詞を取れないものは×を入れています。参考程度にご覧ください。

セット表現意味例文動名詞
want to~がしたい・I want to play tennis.
(私はテニスがしたい)
×
would like to~がしたい・I would like to go there.
(私はそこに行きたいです)
×
decide to~することを決める・I decided to say no.
(私は「ノーと言う(断る)」ことを決めた)
×
refuse to~することを拒否する・I refused to go to the party.
(私は、そのパーティに行くことを拒否した)
×
like to~することが好き・I like to speak English.
(私は英語を話すのが好きだ)
start to~することを始める・I started to study English.
(私は英語を勉強し始めた)
begin to~することを始める・I began to eat my lunch.
(私はランチを食べ始めた)
continue to~することを続ける・I continued to sing.
(私は歌い続けた)
stop to~するために立ち止まる・I stopped to talk to her.
(私は彼女に声をかけるため立ち止まった)
try to~することを試みる・I tried to ask her out.
(私は彼女をデートに誘おうとした)
※ 動名詞欄で〇が付けた動詞について、異なる意味を持つと解説する日本語サイトは多数あります。ただ、英語で違いを検索してみると、「殆ど、または全く違いはない」と解説するネイティブスピーカーもいます。私は、「些末事項に拘り過ぎた英語学習」が英語嫌いを生むと考えます。致命的な意味の違いがないのなら、初学者がそこに学習リソースを割くのは非効率ではないでしょうか?

後ろに不定詞を取れる動詞は数多くあり、全てを暗記するのは効率が悪いです。そこで、基本的には「大抵の動詞の後ろには不定詞を置ける」としたうえで上記の頻出動詞に慣れ、さらに不定詞を後ろに置けない動詞、後ろ次第で意味が変わる動詞を例外として暗記しましょう。

「動名詞」は「動詞 + ing」の形で動詞を名詞にします。(厳密には差がありますが)不定詞の名詞的用法と似た文法です。詳しくは、別記事にて扱います!

疑問詞と結びつく不定詞

一部の疑問詞と不定詞を組み合わせた表現もあります。代表的なものは以下の5例です。「whether」や「why」も不定詞との結合が可能ですが、あまり見たことがないため省きました。これらの5例はいずれも名詞の働きをして、主語、目的語、補語になることができます。

セット表現意味例文
how to ~~する方法・I want to know how to solve the problem.
(私はその問題を解決する方法を知りたい)
what to ~何を~するべきか・I really don’t know what to do anymore.
(私はもはや、何をするべきか全く分からない)
where to~どこに(へ)~するか・Please tell me where to sit.
(どこに座ればよいか、教えてくださいますか?)
when to ~いつ~するか・Let’s decide when to leave.
(いつ出発するかを決めようじゃないか)
which to ~どれを~するべきか・Tell me which to choose, please.
(どちらを選ぶべきか、教えてよ)

「to」の持つ意味(参考)

前置詞「to」は、何らかの対象へ向かうという概念を包含する前置詞です。不定詞の理解では、この「向かっていく」という概念が大切です。つまり、現時点ではまだ到着していなくて、これからそこへ向かっていくということ。未来に向けたイメージ、ということです。

◆不定詞と「to」

不定詞は「to + 動詞の原形」で作られますが、「to」には「~へ」という対象に向かって進行していくイメージがあります。このイメージは不定詞の意味にも反映され、不定詞が表す内容は「動詞の動作をこれからやる」というニュアンスを持ちます。

・ I want to play tennis. (私は〈これから〉テニスをしたい)

普段はいちいち「これからと訳す必要はありません。ただ、動詞には後ろに不定詞を置けないものや、後ろにつくのが不定詞か動名詞かで意味が変わるものがあります。「不定詞=未来」は、用法の判別が必要な時に役に立つので、頭の片隅に入れておきましょう。

break point

3つの役回りを果たす不定詞

ここまで、不定詞の基礎ルールなど、最低限押さえておくべき事項を述べきました。それではここからは、ここまで扱ってきたルールに基づいた、「不定詞の名詞的用法」の例を見てみましょう。皆さんが理解できるよう丁寧に説明していきますから、一緒に頑張りましょう!

1. 主語になる不定詞

それでは、まずは不定詞を文の主語にするパターンから扱っていきます。再掲になりますが、不定詞を主語とする場合は、その不定詞は三人称単数扱いとなりますので注意しましょう!

◆不定詞を用いた例文1

「to + 動詞の原形」を用いると、動詞を名詞として扱えます。なお、他動詞を不定詞にする場合は、その動詞の目的語も含めて名詞になります。なお、①~④の例文は他動詞、⑤と⑥の例文は自動詞を不定詞にしています。赤字は主語で、全文がSVCの第2文型です。

To study English is very interesting. (英語を勉強することはとても面白い)

Not to study hard is my belief.(一生懸命勉強しないことは僕の信念です)

To learn new things can be difficulet.(新しいことを学ぶことはときに難しい ※1)

Not to know her name was shameful.(彼女の名を知らないことは恥ずべきことだった)

To stand on a desk is not a good thing.(机の上に立つことは良いことではない)

To play with my friends in the park near the station is enjoyable for me.

 (僕にとって、あの駅の近くの公園で私の友達たちと遊ぶことは楽しい)

※1 「new things」と複数形が含まれるが、不定詞はあくまで三人称単数になることに注意しよう

It is 形容詞 (for/of 人) to 動詞の原形 構文

上記で、不定詞が主語の例文を扱いましたが、例えば⑥の例文を見て「主語が長いっ!」と思ったかもしれません。きっと、ネイティブもそう思います。実は、不定詞を主語に出すことは文法的には問題ないのですが、主語が長くなりがちなので、あまり好まれないのです。

💡「It is」構文の基礎

そこで用いられるのが、形式主語の「it」を文頭に出す「it is…」構文です。例えば、⑥の場合は「It is enjoyable…」になり、これなら始めの4語だけで「何かが楽しかったのか」と文のコア情報を理解できます。なお、この「It is」構文では「it = 不定詞の内容(本来の主語)」です。

◆形式主語で結論を早出し

英語では主語が長い場合、「It is 形容詞 (for/of 人) to …」を用いるのが一般的です。なお、構文内の「be動詞」を「was」に変えれば過去を表現できます。なお、冒頭の「It」はあくまで不定詞の代わりに文頭に置くだけなので、「それは」という意味は持ちません。

To play with my friends in the park near the station is enjoyable for me.

 = It is enjoyable for me to play with my friends in the park near the station.

(僕にとって、あの駅の近くの公園で私の友達たちと遊ぶことは楽しい)

 ※上の文はコア情報(楽しい)が中々出てこないが、形式主語を用いた文では3語目で出てくる

💡「It is」構文での「for / of」

また、「it is」構文では「for/of 人」を指定の位置に任意で追加できます。「for」を使うと「~にとって」を表し、「of」を使うと人の性質(優しい、厳しい、親切)などを表せます。

◆「for/of」の使い方

「It is」構文を用いる際、形容詞の直後に「for/of 人」を挿入できます。「for」を用いる場合は「~にとって」を表せ、形容詞の内容がかかる個人を明示できます。

① It is honorable for me to be here.(私にとって、ここにいられることは光栄だ)

② It is hard for him to solve it. (彼にとって、それを解決するのは大変だ)

「It is」構文で、人の性質や態度を評価する場合は「of」を用います。

③ It is very kind of you to say so. (そう言ってくださるなんて、貴方はまことに親切なことで)

④ It is really stupid of him to talk back to her.(彼女に口答えするなんて、彼は馬鹿だなぁ)

💡「It is」構文での時制

「It is」構文の「be動詞」を「was / will be」に変えることで過去と未来を表せます。

◆過去と未来を表そう

「It is」構文の「be動詞」部分を変えることで、文の時制を変更できます。

①It will be fun to study math with him.(彼と一緒に数学を勉強するのは楽しいだろう)

②It was really exciting to watch the game.(その試合を見ることはとてもワクワクした)

③It will be difficult for us to compete with the company. (あの会社と競争するのは困難だろう)

④It was really nice of him to have my back.(彼は親切にも僕の味方をしてくれた)

refreshing

2. 補語になる不定詞

では次に、文の中で補語になる不定詞を見ていきましょう。とは言え、不定詞のかたまりが名詞になるという基礎が理解できていれば、さほど苦戦はしないはずです!

◆補語としての不定詞

補語になる場合でも、不定詞の形は変わらず「to + 動詞の原形」です。否定する場合もルールは変わらず、「not + to + 動詞の原形」でOKです。なお、名詞的用法の不定詞が補語になる場合は主に第2文型が用いられ、主語と不定詞はイコールの関係になります。

①My hobby is to play tennis. (私の趣味は、テニスをすることです)

②The problem here is what to say.(問題は、何を言うべきかです)

The biggest rule here is not to be noisy.(ここでの最大のルールは、うるさくしないことです)

④What he likes the most is to be mean. (彼が一番好きなのは、意地悪することだ)

⑤All I want is not to be disliked by her.(私が望むのは、彼女に嫌われないことだけです)

※①文法的にはこれでOK。ただ、ネイティブにより自然なのは動名詞(playing tennis)を使った場合。

※④はやや難しいので分からなくても大丈夫。なお、文構成は①・②と同じくSVCで「what」は関係代名詞

※⑤も難しい。「all」は関係代名詞、不定詞は否定したうえで受動態を作る。見抜けた方、スーパーGJです!

①で動名詞が好まれるのは「不定詞は未来」、「動名詞は現在」と結びつき、趣味は「現在寄り」の話だからです。ただ、どちらを使っても意味は通ります!

beach

3. 目的語になる不定詞

最後に、目的語になる不定詞を学習しましょう。不定詞が目的語になる場合、第3文型(SVO)または第5文型(SVOC)が用いられます。ただ、第5文型で長くなりがちな不定詞をOに入れると、結論に直結するCが出てくるのが遅くなるので、第5文型では形式主語の考え方が再登場します。

◆目的語としての不定詞

目的語になる場合でも、不定詞の形は変わらず「to + 動詞の原形」です。文型としては、第3文型と第5文型がメインです。第3文型は既に何度も登場している形ですね。一方の第5文型は完全初登場。SVOCの「O」に形式主語「it」を用いる点が特徴的です。

▼第3文型で目的語になる

①の例では、不定詞「to play tennis」が「テニスをすること」という名詞(赤字部分)を作っています。そして、その名詞が第3文型のSVOのOの部分に挿入されることで、文中にある他動詞「want O(Oを望む)」のOとして機能しているのです。

①I want to play tennis. (S V O : 私はテニスをすることを望む= 私はテニスがしたいです)

②I like to study English.(S V O : 私は英語を勉強することが好きです)

③She knew what to say. (S V O: 彼女は、何を言うべきかを知っていた)

▼第5文型で目的語になる

不定詞が第5文型(SVOC)のOとなる場合、少しでも早く文の大意を述べるため、長くなりがちな不定詞をOに入れるのではなく、先に「it」を仮置きしてOCを並べ、その後で「it」を説明する不定詞を置きます。「find」はこの用法で使われることが多いです。

①I found this game boring. (私はこのゲームが退屈だと思った:不定詞なし)

②I found it boring to play this game alone.(私は一人でこのゲームをするのは退屈だと思った)

③I make it a point to get up early. (私は早起きを習慣にしている)

※③は慣用表現。「it」=「get up early」。ここでの「point」はルール、習慣の意

refreshing point

S V O + 不定詞(依頼・命令・期待など)

ここからは、例えば人に何かを頼んだり命じる場合など、動作の主体を指定する場合などに使われる不定詞を見ていきます。基本的には、決まった形に決まった動詞をはめ込んでいくだけですから、難しいことはありません。以下で、頻出動詞と定型活用パターンを見ていきましょう!

頻出動詞の例

このパターンで使う動詞には命令や依頼などを含むものが多いです。全ての動詞を覚えるのは困難ですが、命令や依頼を表現する動詞を見たら、このパターンで使えないかを疑ってみましょう。なお、日常会話で使う文には、それほど多くの動詞を覚える必要はありませんよ。

頻出動詞定型パターンと意味意味
wantwant A to B
(AにBしてほしい)
・I want her to play tennis with me.
(私は彼女に一緒にテニスをしてほしい)
askask A to B
(AにBするよう頼む)
・I asked her to play tennis with me.
(私は一緒にテニスをしてくれるよう彼女に頼んだ)
tell(※1)tell A to B
(AにBするよう言う)
・She told me to buy a racket before asking.
(彼女は私に、頼むより先にラケットを買うように言った)
orderorder A to B
(AにBするよう命じる)
・She ordered me to study hard, too.
(彼女は私に、一生懸命勉強することも命じた)
help(※2)help A to B
(AがBするのを助ける)
・She helped me to study English.
(彼女は、私が英語を勉強するのを助けた)
forceforce A to B
(AがBするよう強制する)
・She forced me to study four hours a day.
(彼女は私に1日4時間の勉強を義務付けた)
expectexpect A to B
(AがBするのを期待する)
・I expect her to be my girlfriend.
(私はあの子が自分の彼女になってくれることを期待している)
encourageencourage A to B
(AがBするよう励ます)
・I encourage myself to keep trying. (※3)
(私は挑戦し続けるよう自分を励ました)
allowallow A to B
(AがBするのを許す)
・She allowed me to be her boyfriend.
(彼女は、僕が彼女の恋人になることを許してくれた)
※1 「tell A to B」は命令に近いニュアンス。お願いベースの「ask A to B」とは意味が異なる。
※2「help A to B」は「to」を抜いて「help A B」でも利用できる。
※3 「-self(再帰代名詞)」を使って、主語と同じ人を挟み込むこともできる

このパターンで使えそうで使えない動詞は「hope(~を望む)」や「admit(~を認める)」「demand(~を要求する)」など。コツコツ覚えましょう♪

否定形の作り方

次に、否定形の作り方を学んでいきましょう。不定詞を否定する「not」に慣れるため、表を作りました。なお、「want」は不定詞を否定できないため、「do/does/did/助動詞 + not」などを直前において否定します。今回は、さっきとは違う人が主人公の例文です(笑)

頻出動詞定型パターンと意味意味
wantnot want A to B
(AがBするのを望まない)
・I didn’t want her to get close to him.
(俺は、彼女に彼と仲良くなってほしくなかった)
askask A not to B
(AにBしないよう頼む)
・I asked her not to talk with him.
(俺は彼女に、彼と話さないように頼んだ)
telltell A not to B
(AにBしないよう言う)
・She told me not to direct her.
(彼女は俺に、自分に指図しないようにと言った)
orderorder A not to B
(AにBしないよう命じる)
・She ordered me not to speak ill of him.
(彼女は俺に、彼の悪口を言わないように命じた)
helphelp A not to B
(AがBしないよう助ける)
・After all, she helped me not to be mean.
(結局、彼女は俺が意地悪にならないよう助けてくれたのだ)
forceforce A not to B
(AがBしないよう強制する)
・She foreced me not to contact him.
(彼女は俺に、彼と接触しないように強制した)
expectexpect A not to B
(AがBしないのを期待する)
・I expected her not to take a liking to him.
(俺は、彼女が彼を好きにならないことを期待していた)
encourageencourage A not to B
(AがBしないよう励ます)
・I encouraged myself not to lose hope.
(俺は、その希望を失わないように自分を励ました)
allowallow A not to B
(AがBしないのを許す)
・I allowed her not to be here.
(俺は、彼女がここにいないことを許した)

不定詞の否定と文の否定(参考)

上表の様に、大抵の場合は不定詞の直前に「not」を置くことで不定詞を否定できます。その場合、動詞の意味によって「~しないように〇〇する」という意味になります。一方、その不定詞を含む文全体を否定することもでき、その場合は意味が「~することをしない」となります。

◆「not」の位置で変わる意味

不定詞を含む文に「not」を入れる場合、「want」などの動詞を除いて、2つの挿入場所が見つかることが多いです。ただその場合、文の意味は異なります。それは、「not」が入る場所によって、否定される箇所(例文の赤色下線)が異なるからです。

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▼ I told her to stay home. (私は彼女に家にいるように言った)

① I didn’t tell her to stay home. (私は彼女に家にいるようにとは言わなかった

② I told her not to stay home. (私は彼女に家に留まらないように言った)

※「not」は自分より後ろにある要素を否定する

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①の文で否定されるのは赤字部分で「tell」も含んで否定されるため「言わなかった」の意になります。一方、②の文では否定されるのは「to stay home=家に留まること」だけなので、「家に留まらないように」「言った」という意味になるのです。

near the goal

確認クイズに挑戦!

さて、それでは不定詞の名詞的用法の理解度を試すクイズに挑戦です!不定詞の作り方や否定の仕方、そして名詞となった不定詞に何ができるのかをしっかり理解していれば、正解できるはずです。理解度を試しつつ、分からない所があれば、記事を見直してみてくださいね!

答え:I like to play tennis.

「私はOが好きです」は「I like O」と表せる。Oの部分に「テニスをすること」という意味の英文を入れられれば、求められる訳を作ることができる。「テニスをする」は動詞を含む表現だが、これを名詞にするためには不定詞「to + 動詞の原形」を用いればよい。

「to + 動詞の原形」は「to play」となる。また、不定詞で他動詞を名詞にする場合、その他動詞の目的語も一緒に名詞化できる。つまり「tennis」を含んで「to play tennis」を名詞にできる。なお、「to play tennis」は「テニスをすること」の意となる。

ここで、「I like O」の「O」に作った不定詞「to play tennis(テニスをすること)」を入れると、「私は「テニスをすること」が好きです」という英文が完成する。

答え:I wanted him to play baseball.

「AにBしてほしい」は不定詞を用いた「want A to B」で表せる。「してほしかった」なので、「want」は過去形の「wanted」にする必要がある。また、ここでは「彼に野球をしてほしかった」なので「A=彼=him」となる。「野球をしてほしい」は「野球をすることをしてほしい」とも言えるので不定詞を使って表現でき、「to play baseball」となる。

答え:It is fun to study English (To study English is fun.)

「英語を勉強するのは」は「英語を勉強することは」とも言い換えられる。つまり、「英語を勉強する」という動作を名詞化した表現だと言える。動詞を名詞化するためには、不定詞を使えばよい。不定詞は「to + 動詞の原形」で作ることができ、「to study English」となる。

また、「AはBです」という文章は英語の第2文型「SVC」で作ることができる。今回は、「to study English」が文の主語、即ちSとなるので、そことイコールで結びつく補語(C)を準備してあげればよい。今回の補語(C)は楽しいなので「fun」などが当てられる。

主語の「to study English」は単数形として扱われるので、S=Cをつくる「be動詞」は「is/was」のどちらか。今回は時制が現在なので、「is」が正しい。「is」を使ってSとCを繋ぐ。不定詞を頭に出した文を主語にする場合、「it is」構文が好まれるので適切な形に直して完成。ただし、不定詞を文頭に出しても間違いではないので、あまり気にし過ぎないように。

答え:I didn’t know when to start it.

「私はOを知らなかった」は、「I didn’t know O」と表せる。このOの部分に、「それをいつ始めるべきか」という表現を入れればよい。「それをいつ始めるべきか」は「それをいつ始めるべきかということ」とも言え、不定詞を用いた名詞化用法だと見抜くことが第一歩。

さらに、「when + to 不定詞」で、「いつ不定詞すべきか」という文を作れることを思い出せるかどうかが最大の山。これに気づけば、「いつ始めるべきか」は「when to start」であると分かる。今回は「それを」という目的語があるので、「when to start it」とオリジナルの目的語も含めて不定詞で名詞化する。これが冒頭の「O」になり、代入すれば完成。

答え:It was fun for me to meet her in the park.

主語は「彼女と公園で会うこと」であり、これは「会う」という動詞を含みつつも名詞化された表現であると分かる。即ち、不定詞を使って作ることができる文ということ。この文を不定詞で作ると「to meet her in the partk」となる。

「AはBです」の文章は「A +be動詞+ B」で作ることができる。主語(A)は「To meet her in the park」。B(補語)は「fun」。時制は過去なので「To meet her in the park was fun.」としても良いが、不定詞を主語にする場合、「it is」構文に変形することが多い。

したがって、形式主語を冒頭に出し「It was fun to meet her in the park」を作れる。ただし、今回は「僕にとって」という表現が必要なので、「for」を「it is…」構文での所定の場所、即ち形容詞の直後、不定詞の直前に入れて完成。

答え:Please tell me where to go. 

「僕にOを教えてください」は「Please tell me O」。後は「O」に「何処へ行くべきか」を作って入れればよい。「何処に行くべきか」は「何処に行くべきかと言うこと」であり、疑問詞を使った不定詞を用いて「where to go」を作ればよいと気づくべし。代入して完成。

答え:She told me to study English.

「AにBするように言う」は「tell A to B」だと気づこう。発言をしたのは「彼女」なので文の主語は「she」になる。言われた人は「僕」なので、「A=me」となる。言われた内容は「英語を勉強すること」なので「to B」は「to study English」である。

また、時制は過去なので「tell A to B」は「told A to B」となる。これらを総合して適切に並び替えると、「She told me to study English」となる。なお、「tell A to B」はお願いではなく指示を出す表現なので覚えておこう。

答え:I asked her not to say anything.

「AにBしないように頼む」は不定詞部分を否定して「ask A not to B」となる。Aは彼女なので「her」、「to B」は「何かを言うこと」で「to say something」となる。

ただし直前の「not」が不定詞部分を否定するので、「something」は否定文で用いられやすい「anything」に変える。なお、「I didn’t ask…」も文法的に正しいが「僕は彼女に、何も言うように頼んではいなかった」という、口裏合わせを否定する文(意味が違う文)になる。

答え:I found it fun to play tennis.

「find」は英語の第5文型で用いて「find O C」で「OをCと思う」を意味する。「I found the book interesting.」なら「私はその本を面白いと思った」になる。今回は「テニスをすること」が「面白い」なので、「I found to play tennis fun」としたくなる。

ただ、英語はなるべく早く結論を出したい言語。この文章ではC部分が結論に関わるので、Cの前のOには早くどいて欲しい。そこで、形式主語「it」を用いてOの代わりとし、直後にCを置く。そして、結論部分が出揃ってから補足として不定詞を追加する。

つまり、ここでの「found O C」は、ひとまず「found it fun」としたうえで、その後ろに不定詞の内容「to play tennis」を置く。従って「I found it fun to play tennis.」となる。

さいごに

不定詞を使えるようになると、色々な動詞を使った文を「主語」「補語」「目的語」にできるため、表現の幅がググーンと広がります。覚えるべき事項は少なくないですが、整理して考えれば難しくはありません。スキマ時間などを使って何度も復習し、定着を目指しましょう!

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