英文を構成する5つの要素
あなたが学校で英語を学習したときのことを覚えているのなら、「SVO」や「SVOC」などと言った標記に見覚えがあるかもしれません。もしかしたら、抵抗感や苦手意識を持っているかもしれませんが大丈夫。文法知識と言うより、ゲームの登場人物を知る感覚で考えてみましょう。
<探偵ゲームの5人の登場人物>
名称 | 役割 | 具体的な例 | 日本語訳の例 | |
S | 主語さん | 文章の主語を作る | I, You, Tom, Tom and Jerry | ~は、~が |
V | 述語さん | 主語の行動を説明する | am, are, play, run, write | ~する、した |
O | 目的語さん | 述語の対象を述べる | tennis, novel, him, her | ~に、~を |
C | 補語さん | 主語さんの影武者 | Ken, dentist, novelist | SはCです |
M | 修飾語さん | 様々なものを装飾する | beautiful, directly | ~な、~に |
これだけでは何のことかチンプンカンプンでしょうから、下で少しだけ補足します。とはいえ、深刻に捉えなくてOKです。私の経験から言って英文パターンに慣れれば、自然に分かるようになります。習うより慣れよ、です♪
S(主語)さんの特徴
英文には殆ど必ず顔を出す、英文の主人公。統率力のあるリーダーではあるが、それが行き過ぎて自分に合わせるように述語さんの形を変える(三単現)ことを強いるなど我儘なのが玉に瑕。リーダーには休息が必要と言って、ときどき休暇を取って文からいなくなる。
太字部分がSさんです。英文を構成する主役の一人です。ただ、自分の形に合わせて三単現のSを動詞に要求するワガママボーイでもあります。なお、Sさんが英文から姿を消してVさんから始まる文を作ると、命令形になりますね♪
V(述語)さんの特徴
大抵はS(主語さん)の後ろを歩き、必要に応じて形も変える苦労人。自分一人で主語さんのサポートをすることもあるが、場合によってはO(目的語さん)の協力を仰ぐ。普段は控えめだが、主語さんの不在時には抑えていた自我が目覚め、文の先頭に立って命令しだす癖がある。
太字がVさんです。VさんはSさんの肩腕でもありますが、ワガママに振り回される苦労人でもあります。また、文章の時制を司る役割だったり、命令形を作る役割も任されています。Vさんは英文の中心人物の一人と言えますね♪
O(目的語)さんの特徴
V(述語さん)のお友達。苦労人の述語さんが助けを必要とする時、ペアになって仕事をする。実は英文の意味を決める大切な役割を担っている。述語さんがそれを必要とする時は、分身の術を使って分裂し、文中に二つ現れることも…。その正体は、未だ謎に包まれている。
太字がOさんです。Vさん一人で働く場合(Vさんが自動詞)は登場しませんが、Vさんが助けを求める際(Vさんが他動詞)は駆けつける人情家です。また、秘伝の技を習得しているため、文中で分裂することも出来ます♪
C(補語)さんの特徴
SさんともOさんとも仲良くできる、世渡り上手なお方。しばしばSさんの自演疑惑が浮上することもあるものの、Oさんとイコールで結ばれることもあるため、誤解との見方が主流。ただし、Sさんとイコールで結ばれるときはSさんの自演ではないか、という噂も絶えません。
太字がCさんです。SさんともOさんともイコールで結ばれる、コミュ力お化け。なお、Cさんは名詞にも形容詞にもなることができます。覚える必要はないですが、文法的にはS ,V, O ,Cは文章の主要素と呼ばれることもあります。
M(修飾語)さんの特徴
無くても文は成立するものの、文を豊かにするために登場する助っ人です。文法的にはS,V,O,Cさんは主要素と呼ばれますが、その補助がMさんの役目。具体的には形容詞的働き(例:きれいな)で名詞を修飾したり、副詞的働き(例:素早く、とても)で動詞・形容詞を修飾します。
太字がMさんです。なくても文章は成立しますが、大抵の場合は意味を付け足すためにMさんが入ります。例えばトムの様子を説明するなど形容詞的に名詞を修飾したり、働きぶりを補足するなど動詞を修飾することも出来ます。
さいごに
英文に親しみ、何度も口にしていく中で、英語が持つパターンは自然に身につきます。私たちにとってはハードルは高く感じられることもありますが、英語はただの言語です。理論でガチガチに積み上げないと習得できないものではなく、気楽に取り組むことが上達の近道です!